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 ◆ 自然災害時における人々の保護に関するIASC活動ガイドライン(日本語版)
 グループB:食料、保健医療、避難所および教育の提供に関する権利の保護

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グループB:食料、保健医療、避難所および教育の提供に関する権利の保護
 B.1 人道的物資および人道的サービスの入手・利用機会およびそれらの提供:一般原則
 B.2 特定の物資(例えば、適切な食料、水および衛生環境、避難所、衣服)、不可欠の保健医療サービスおよび教育の提供


グループB:食料、保健医療、避難所および教育の提供に関する権利の保護



 B.1 人道的物資および人道的サービスの入手・利用機会およびそれらの提供:一般原則

  B.1.1 人道的物資および人道的サービスは、様々なニーズの相違以外によるいかなる区別もすることなく、また、人種、皮膚の色、性、言語、障がい、宗教、政治的もしくはその他の意見、民族的もしくは社会的出身、財産、出生、年齢またはその他の地位等によるいかなる差別もすることなく、評価されたニーズに基づいて提供されるべきである。すべての被災者は、自らの基本的なニーズに対処するため、必要な物資およびサービスを安全に、妨げられることなくかつ差別されることなく利用する機会を有する。特定のニーズを持つ人々が人道的物資および人道的サービスへの適切な利用機会を得られるよう、優先的な利用または個々に合わせた配給制度等の具体的な対策が講じられるべきである。

 特に、次の活動が考えられる。
  •  特別のニーズを持つあらゆる人々を対象とし、そのニーズの客観的な特定を可能にする実績のある評価手段を利用する。
  •  特別のニーズを持つ人々、高齢者、障がいのある人々、病人または乳幼児および幼少児を持つ母子世帯が、食料、水、医療およびその他の人道的サービスを平等に利用できるか否かを特別に監視する。
  • それができない場合には、それらの人々が人道的サービスを優先的に利用できるようにし、または物資の配給およびサービス等について個々に異なる配給所もしくは個々に異なる提供時間等を設ける。
  •  母子世帯、随伴者のいない子供、高齢者、障がいのある人々およびその他の特別のニーズを持つ人々を人道的物資の配給に制度的に組み入れる。
  •  配給所を暴徒または暴力を行使しようとするその他の者から保護する。
  •  配給を受けた後の受給者にとっての危険を監視する。
《事前準備の対策》
  •  災害が起こる前に評価手段を事前に準備する。
  •  安全な配給経路および配給所を詳細に検討する。
  •  特別のニーズを持つ人々を対象とした特定の配給手段を計画策定する。

  B.1.2 被災者に提供される人道的物資および人道的サービスは適切なものであるべきであり、そのためには人道的物資および人道的サービスが、(i)入手可能で、(ii)利用しやすく、(iii)受け入れられるもの、そして(iv)適応しやすいものであることが求められる。

  1.  入手可能なこと(Availability):これらの物資およびサービスが十分な量および質を伴って被災者に提供されること。
  2.  入手・利用機会があること(Accessibility):これらの物資およびサービスが、(a)ニーズに基づき、差別されることなくすべての人々に提供され、(b)特定のニーズを持つ人々を含めたあらゆる人々にとって安全に手の届く範囲にあり、また物理的に入手・利用可能であり、(c)受給者にその情報が行き渡っていること。
  3.  受けいれられるものであること(Acceptability):提供される物資およびサービスが、個人、少数者、民族およびコミュニティの文化を尊重し、性別および年齢の条件に配慮したものであること。
  4.  適応しやすいものであること(Adaptability):これらの物資およびサービスが、緊急援助、復旧・復興活動の各段階において、また避難者の場合には帰還、避難地での統合または国内の別の場所での定住の各段階において、変化するニーズに適応するよう十分に柔軟な方法で提供されること。
人道的対応に寄与する組織は、上記の基準のあらゆる要素を実現可能な限り達成する努力をするべきである。最初の緊急段階の間においては、食料、水、衛生環境、避難所、衣服および保健医療サービスが人々の生存に必要なものに的確に対応し、国際的に承認された基準を満たしていれば、適切なものと考えられる(付属資料III を参照)。

 特に、次の活動が考えられる。

  •  入手可能なことに関し、
    • 災害の起きやすい地域に事前に配置されていた食料および食料以外の物資を使用する。
    • 物資の量(例えば、食料)および具体的な仕様(例えば、テントまたは調理用鍋の大きさ)が人々の異なるニーズにできる限り対応したものであることを確保する。
  •  差別なく入手・利用する機会があることに関し、・災害前から差別を受けていたことがある人々または特別のニーズを持つ人々および集団をできる限り早急に特定し、またこれらの人々に対する差別を防ぐために進行中の人道的活動を監視し、差別が行われている場合には介入する。
    • 特定のニーズを持つ人々を含めた被災者を、例えば食料およびその他の物資の配給等の人道的対応に参加させる。
    • 人道的物資および人道的サービスと引き換えに、被災者が賄賂を支払わなければならないケース、または性交を行わなければならないケースを監視し、その状況に介入する。
    ※ B.1.3およびB.1.4の対策も参照。
  •  受け入れられるものであることに関し、
    • 食料、医薬品およびその他の物資(衣服等)ができる限り次の条件を満たすことを確保する。
       ― 特に被災者が先住民である場合または特定の人種的もしくは宗教的なコミュニティに属している場合には、文化的に受け入れられるものであること。
       ― 高齢者、妊娠中の母親、授乳期の母親、乳幼児、障がいのある人々、病人およびその他の特別のニーズを持つ人々の特定のニーズに応えるものであること。
  •  適応しやすいものであることに関し、
    • 緊急段階において、食料、水、衛生環境、食料以外の物資、避難所、医療およびその他のサービスが最低限の基準を満たし、緊急段階が過ぎたときには改善され、時間の経過と共に変化するニーズに適応することを確保する。
《事前準備の対策》
  •  食料、収容施設、衣服等に関する文化的なニーズを調査し、図示した資料を作成する。
  •  年齢、性、障がい、慢性病の疾患またはその他の要因に関して今後のニーズを評価するため、詳細化されたデータを利用する。
  •  物資を事前に用意しておき、さらに離れた場所にも用意する。

  B.1.3 災害によって生じた強制移動の場合には、避難者の特定のニーズおよび受け入れコミュニティが避難者の流入の結果として有することになったニーズは、人道的支援の提供にあたり、差別のない客観的な基準に基づいて対処されるべきである。

 特に、次の活動が考えられる。
  •  受け入れコミュニティの人々で、避難者と同一のまたは類似したニーズを持つものに対して人道的支援を行う。
  •  必要に応じ、受け入れコミュニティの吸収能力および復興力を高めるためにコミュニティ中心の手段を用いる。例えば、追加の給水および衛生設備の提供、コミュニティへの教育および保健医療サービスの強化、コミュニティの栄養レベルを高めるための学校給食の提供、受け入れ世帯の住居を増築するための建材の提供、または受け入れ家族と暮らす避難者への現金支給を行う。
  •  避難者の間において、または避難者と受け入れコミュニティの間において生じうる民族的、政治的またはその他の緊張状態に対処するための分析と評価、および人道支援組織を対象にした意識啓発活動を実施する。また、その分析結果が災害対応の計画策定に組み込まれることを確保する。
《事前準備の対策》
  •  避難者の流入の結果として有することになった受け入れコミュニティのニーズを予測する。
  •  収容施設および避難所・設備の特定に関する判断および意思決定に受け入れコミュニティを加える。

  B.1.4 人道的活動の具体的なプログラムの設計は、対象社会の性別に基づく役割を考慮し、その役割に対処するべきである。

 特に、次の活動が考えられる。
  •  救援物資の配給チーム(特に女性に対する配給)に女性メンバーを加える。
  •  文化的な伝統によって公的な場における女性の移動が制限されている場合には、配給経路および配給所を別途設置する。
  •  物資およびサービスの配給および利用機会において女性または男性がそのコミュニティおよび家族から受ける差別の事例を特定し、監視を行い、またコミュニティのリーダーおよび家族の長に対してそのような事例を提起する。

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 B.2 特定の物資(例えば、適切な食料、水および衛生環境、避難所、衣服)、不可欠の保健医療サービスおよび教育の提供


  B.2.1 食料に対する権利は、尊重され、保護されるべきである。この権利は、十分な量の適切な食料またはその調達手段を差別されることなく、物理的にかつ無理なく入手・利用する権利として理解されるべきである。食料に関する活動は、そのような理解に従って計画されるべきである。


 特に、次の活動が考えられる。
  •  被災コミュニティの人々(特に女性)が、食料の配給活動の計画策定、設計および実施にできる限り参加できることを確保する(例えば、特定のグループでの議論の場を設け、女性の代表を選ぶためにコミュニティのまとめ役を活用する)。
  •  随伴者のいない子供、高齢者、支援を必要としている障がいのある人々、または災害で看護人を失った長期的もしくは慢性の病気疾患(HIV/AIDS等)を持つ患者等、特定のニーズを持つ人々が妨げられることなく食料を入手できることを確保する。特に、次の点に留意する。
    • 特別のニーズを持つ人々を含めたすべての受給者に対し、食料配給の頻度、日程、量、および提供される分量に関する明確なかつ利用しやすい情報を提供する。
    • 食料不足の場合にまたは食料が他の目的に使われる可能性がある場合に伝統的に女性および子供に対する配給量が男性よりも少なければ、女性および随伴者のいない子供に対して直接食料配給を行う。
    • 高齢者、HIV/AIDSと共に生きる人々または他の病気を患っている人々、妊娠中の母親、障がいのある人々および随伴者のいない子供が長時間列に並び、または配給所から住居まで重い荷物を運ぶことを避けられる方法(持ち運びできるように食料を入れる袋を提供する)で、配給と支援を行う。
    • 特定のニーズを持つ人々が自力で食事の用意ができない場合には、支援家族と引き合わせ、食事を共に用意するようにする。
  •  ジェンダーに基づく暴力行為を防止するための戦略を食料および栄養増進プログラムに組み込む。
  •  妊娠中の母親、授乳期の母親、乳幼児、子供、高齢者、または長期的もしくは慢性の疾患を持った病人の特定のニーズに合った食料品目を配給計画に含める。
  •  配給される食料(調理済・乾燥食品を問わない)が国際的な栄養基準に合い、文化的に住民に受け入れられるものであることを確保する。被災者が食べ慣れている食料が入手可能であれば、それを提供するべきである。文化的な食習慣の内容は、初期段階での迅速な評価調査に組み入れるべきである。

  B.2.2 水および衛生環境に対する権利は尊重され、保護されるべきである。この権利は、個人および家庭の使用のために十分な量の安全な、受け入れられる質で物理的に利用しやすくかつ手に入れやすい水を差別されることなく得る権利として理解されるべきである。水および衛生環境に関する活動は、そのような認識に従って計画されるべきである。安全な水は、少なくとも脱水症状を防ぐため、また尊厳のある生活に必要な消費、調理、個人的および衛生的な条件を満たすため、必要な量が提供されるべきである。

 特に、次の活動が考えられる。
  •  一時的なキャンプ、集団避難所および永続的な移住場所に、適切な給水および衛生設備(水揚げポンプ、トイレおよび入浴設備を含む)を備えることを確保する。これらの設備は、
    • 障がいのある人々および高齢者にとって利用しやすく、使いやすいものであること。
    • 例えば夜間は十分な照明が備わっている等、安全なものであること。
  •  キャンプおよび集団避難所では、男性、女性および片親世帯のトイレおよび入浴設備を分ける。※ジェンダーに基づく暴力行為からの保護については、A.4で提案される対策も参照。

  B.2.3 避難所に対する権利は尊重され、保護されるべきである。この権利は、被災者が安全、平和および尊厳の下に生活できる宿泊施設を利用する権利として理解されるべきである。避難所に関する活動は、そのような認識に従って計画されるべきである。キャンプおよび集団避難施設は最後の手段であり、その設置は、受け入れ家族の手配、自活または迅速な再建の可能性がない場合に限られるべきである。集団避難所では、次の原則が尊重されるべきである。
  1.  被災者は、キャンプおよび集団避難施設への自由な出入りを許可されるべきである。このような移動は、利用者や近隣の人々の安全もしくは健康を保護するために必要でない限り、制限されまたは禁止されるべきではない。制限が加えられる場合には、絶対に必要な期間を超えて制限が続けられるべきではない。
  2.  キャンプおよび集団避難施設の文民的な〔訳注:非軍事的な〕性質を維持するため、武装した警備員または警察官による安全の提供が必要でない限り、これらの場所に武装要員を配置することは容認されるべきではない。武装要員が配置されている場合には、文民である利用者から分離するべきである。キャンプおよび集団避難施設を利用している家族の構成員が武装要員である場合には、武器の携帯、制服の着用または識別章の利用は許可されるべきではない。
 特に、次の活動が考えられる。
  •  避難者に関しては、受け入れ家族との居住の手配を最優先し(避難プログラム用の現金、または適切な場合には、増築のため建材を含む物資の提供による支援)、または関連する地域当局との協議を通じ、コミュニティの建物もしくは使われていない建物を利用する。または、避難者に公有地における非正規ではあるが適切な居住施設を認め、埋め合わせを図る。
  •  女性(単独であるか子供を連れているかを問わない)には、安全にかつ安心して過ごすことができる特別の場所を用意する。
  •  特に女性および子供のプライバシーに関し、文化的に受け入れられる避難所をできる限り提供する。
  •  障がいのある人々または高齢者に提供される避難所(後者については年齢に配慮した避難所)が、安全かつ適切であり、利用しやすいものであることを確保する。
  •  キャンプおよび集団避難施設が、生計手段および雇用への機会をできる限り得やすい場所に設置されることを確保する。

  B.2.4 避難者は、代替の宿泊施設の利用機会がなく、また絶対的に必要な期間に限り、不使用の私有の財産、土地および所有物を占有することを許可されるべきである。影響を受ける私有財産の所有者は、そのような利用に対して十分な補償を受けるべきである。適正な法の手続きの保障および公平で偏りのない法的手続きを利用する機会は、すべての当事者に認められるべきである。

 特に、次の活動が考えられる。
  •  不使用の公有または私有の財産、土地および所有物を避難者に一時的に割り当てるための客観的な基準および公式の制度を構築する。
  •  自主的にまたは所轄当局の管理の下で不使用の公有または私有の財産、土地および所有物を占有し、利用する避難者を登録する。
  •  私有の財産を占有された所有者に対する補償制度を構築する。
  •  避難者とこれらの人々が占有する私有不動産の所有者との間で問題が起きた場合には、当事者に対して既存の法的手続きの利用を円滑にし、または必要な場合には、そのような手続きの導入を提唱する。
《事前準備の対策》
  •  災害の起きやすい地域における財産に関する問題を明確に認識する。すなわち、所有者は誰なのか、公有地または共同使用地とは何か、財産および所有権に関してどのような分類が存在するのか、所有者が不在または不明であるならば誰が決定権を持っているのか、といった問題である。

  B.2.5 健康に対する権利は尊重され、保護されるべきである。この権利は、差別されることなく、適時かつ適切で、利用しやすく文化的に受け入れられる、性別にも配慮した保健医療、健康の決定要素(安全で飲用に適した水の利用および適切な衛生環境、安全な食料の適切な供給、栄養および住居の十分な提供等)、健康な居住および環境条件、ならびに健康に関係した教育および情報(性的能力および性と生殖に関する健康等)の入手・利用機会を有する権利として理解されるべきである。保健医療に関する活動は、そのような認識に従って計画されるべきである。特に、次の点に特別の配慮がなされるべきである。

  1.  精神面および心理社会的なケアを含めた医療サービスを必要としている被災者のニーズ(問題およびニーズが災害前から存在していたものか、緊急事態により生じたものかまたは人道的対応に関連したものであるかを問わない)。
  2.  成人女性および未成年の女子の保健医療についてのニーズ。これには、保健医療サービスの利用機会、性的能力および性と生殖に関して最低限優先されるべき保健医療サービス(妊娠時の母体の病気および死亡の防止を含む)の提供、性的暴力の防止およびその臨床治療、HIVの予防、適切な医療および衛生に関する物資の提供、ならびに性と生殖に関するおよび専門的な保健医療サービス(家族計画および緊急産科医療を含む)の利用機会を含む。
  3.  被災者の間での伝染病および感染症(HIV/AIDSを含む)の予防、対処および軽減。
  4.  負傷者および障がいのある人々を対象とした専門的なサービスのニーズ。
  5.  慢性疾患を持った人々の医療上のニーズ。
  6.  コミュニティ中心の心理社会的な支援、初期医療段階の専門精神医療サービス、および必要に応じ、精神疾患を持った被災者を対象としたより専門的な保健医療サービスのニーズ。
 特に、次の活動が考えられる。
  •  女性を対象とした保健医療サービスが、緊急時の初期の段階ですでに適切かつ文化的にも配慮されたものであること、また成人女性および未成年の女子にとって利用しやすいものであることを確保する。
  •  特に緊急段階の間において、無料の保健医療サービスを提供する。
  •  サービスを提供するため、十分な数の女性の保健医療スタッフを確保し、必要な場合には女性の通訳者も配備する。
  •  負傷者および障がいのある人々の保健医療上のニーズおよびリハビリのニーズを満たし、病気の長期化を防止するため、これらの人々に保健医療サービスが行き届くようにする。
  •  女性、未成年の女子、必要に応じて男性および未成年の男子が、国際的な基準(付属資料III を参照)に従い、少なくとも最低限優先されるべき性と生殖に関する保健医療サービスおよびその他の主要なサービス(家族計画、性感染症の検査および治療を含む)を十分に、安全かつ容易に利用する機会を確保する。
  •  ジェンダーに基づく暴力行為の被害者およびその子供にも、利用しやすく性別に配慮したカウンセリングおよびケアを必要に応じて提供する。
  •  最初の緊急対応および長期的な復興活動の一環として、子供および未成年者を対象とした文化的に適切なコミュニティ中心の心理社会的な支援プログラムを実施する。心理社会的な支援プログラムを既存のコミュニティ・サービス(例えば、学校の学習課程、青少年クラブおよび診療所)に導入する。必要に応じ、また適切である場合には、精神医療ケアの利用機会を確保する。
  •  保健医療センターを設置する場合には、文化的に適切であるときは、別々の待合室を設け男女を区別する。被災コミュニティの社会的構造と文化的伝統、および特に抱えている健康問題の種類によって患者を分け、公衆の面前から遮断する。
  •  アルコール依存症またはその他の有害な物質に関するコミュニティ中心の意識啓発活動等を通じ、災害後の時期におけるアルコール類およびその他の物質の問題に対処するためのプログラムを提供する。
  •  可能な場合には、必要な保健医療設備のすべてが容易に利用できる範囲内にキャンプ、集団避難施設および持続的な移住場所を設置する。それが不可能な場合には、そのような場所に保健医療施設を設置する。
  •  HIV/AIDSと共に生きる人々の抱える問題が災害対応活動に全面的に導入させることを確保するため、HIV/AIDSについて、またHIV/AIDSと共に生きる人々の権利(機密保持および不差別に関連する権利、HIV/AIDSと共に生きる人々のニーズを含む)およびニーズについて、地域の自治体、法執行職員および人道的援助に従事する者を対象として教育を実施し、意識を啓発する。
  •  HIV/AIDS を持つ人々を特定し、抗レトロウイルス療法を必要としている人々には治療を受ける機会を確保する。
  •  HIV/AIDSを持つ人々に対する差別の可能性を計画策定の中に織り込んでおく。HIV/AIDS と共に生きる人々の任意の検査を行う場合には、検査の結果、陽性と診断された人がキャンプもしくは集団避難施設において、または支援物資の配給において差別を受けることがないよう、完全なかつ情報提供を受けた上での本人による合意の上で実施し、また秘密が守られるよう確保する。強制的なHIV検査は、決して検討してはならない。

  B.2.6 教育に対する権利は尊重され、保護されるべきである。この権利は、差別されることなく、あらゆる形式およびあらゆる可能なレベルで、利用しやすく、受け入れられかつ開かれた教育を受ける権利として理解されるべきである。教育に関する活動は、そのような認識に従って計画されるべきである。初等段階においては、教育は義務的かつ無料であるべきである。あらゆる教育レベルにおける活動は、次の原則に基づくべきである。

  1.  避難を強いられたか否かを問わず、安全な学習環境を伴う学校または教育プログラムへの子供および青年層の復帰は、たとえ通常の必要書類が破損していても、災害後に差別なくできる限り早期にかつ早急に円滑にするべきである。
  2.  未成年の女子および成人女性、ならびに社会からやむなく取り残された人々で、被災したものに対し、教育を受ける完全かつ平等な機会を確保するための特別の努力がなされるべきである。
  3.  教育は、被災者の文化的アイデンティティ、言語および伝統を尊重するべきである。
  4.  障がいのある子供のニーズに対して特別の配慮がなされるべきである。
  5.  学校を集団避難所として利用することは、それが最後の手段であり、必要とされる限りにおいてのみ行われるべきである。そのような場合には、代替的教室(例えば、テント)を提供するべきである。
 特に、次の活動が考えられる。
  •  既存の校舎および施設の安全性、ならびに教員および生徒が受けた災害の影響(例えば、死傷者数、両親、兄弟姉妹またはその他の家族の構成員の喪失、財産および所有物の損失等)に関する配慮を教育に関するニーズ評価の中に含める。
  •  可能な限り、一時的なキャンプおよび居住地、ならびに一時的または永続的な移住および再定住場所が、学校およびその他の教育施設に近接しかつ通学しやすい場所に設置されることを確保する。
  •  学校をできる限り早急に再開するため、校舎で暮らしている被災者を対象とし、被災者との全面的な協議の下で、安全かつ適切な代替避難場所を早期の段階で特定する。地域社会、就学中の子供、両親および教師が校舎を清掃し、立て直す上で積極的な役割を果たすよう促し、できる限り早急に授業を再開できるようにする。
  •  ニーズ評価に基づき、緊急対応の間のできる限り早期の機会に学校と授業を再開するための計画を打ち立てる。
  •  学校の再建または仮設学校の設置において、成人女性および未成年の女子の移動可能性および安全上の問題を考慮する。
  •  子供が学校に通う上で課される規制事項(出生証明書およびその他の個人文書、学校の制服、両親が準備する学用品等)を、少なくとも一時的に無効にするよう提唱する。
  •  子供ができる限り早急に学校に戻ることを可能にするため、必要な支援および資源を提供する。特に、次の活動が重要である。
    • 学校長および地元の教育当局に対し、学校への登録手続きに必要な文書に関して柔軟に対応するよう促す。
    • 子供ができる限り早急に学校に戻ることを促すための緊急の学校への登録手続きまたは推進活動を支援する。
    • 災害で死傷したまたは避難を余儀なくされた教師の代用教員を対象とした緊急の教師養成プログラムを支援する。
  •  障がいのある子供、HIV/AIDSを持つ子供および恵まれない境遇にある人々または社会からやむなく取り残された人々に属している子供がいかなる差別も受けることなく、教育および訓練の機会に平等に参加できることを確保する。
  •  心理社会的な支援プログラム、公的な保健医療情報(HIV/AIDS の予防を含む)、地雷の周知および関連する保護の課題に関する項目を、災害後の学校の学習内容に導入する。

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