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★ 「原告と共に」No.15 2016年9月発行 

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● 第17回口頭弁論の傍聴に来てください!

 第16回期日 (8月3日) は、蒸し風呂のような暑さの中、120名の傍聴希望者が集まり抽選になりました。法廷では森田基彦弁護士が、準備書面(44)のプレゼンを行ないました。これは、原告側が「国は遅くとも2008年3月までには、敷地高を超える津波が来ることを予見できた」と主張したのに対し、被告国が「いかなる調査権限を行使して、いかなる事実を根拠に予見できたのか」と説明を求めたのに対する回答です。2面に概説を載せています。

 報告集会では、傍聴カード達成者(皆勤賞)の池村さんに、原告の鈴木絹江さんの著書『放射能に追われたカナリア―災害と障がい者の避難』と福島敦子さんのインタビューが載っている『福島のお母さん、聞かせて、その小さな声を』(棚橋明子)が贈呈されました。支援する会共同代表の橋本宏一さん(国民救援会京都府本部事務局長)のミニ講演やアイリーン・美緒子・スミスさんの連帯の挨拶などがありました。3面で紹介しています。

 8月9日に、住宅無償提供打ち切りの撤回を求めて、原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)と原発被害者訴訟原告団全国連絡会(原訴連)共同による福島県交渉が行なわれ、京都原告団からは福島さん、うのさん、福島に帰省中だった小林さんの3人が参加しました。京都でも、8月19日に京都府との話し合いが持たれました。

 年末から原告本人尋問に入るのを前に、9月4日に原告を対象に、群馬訴訟でのやりとりを再現する模擬法廷が行なわれました。

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● 原発賠償訴訟の勝利をめざす原告と支援団体の全国交流会開く

 7月31日、大阪で「原発賠償訴訟の勝利をめざす原告と支援団体の全国交流会」が開かれ、関東・関西の賠償訴訟の原告、支援者30数名が集まりました。

 最初に、かながわ原告団の村田団長が、ひだんれんと原訴連結成の経過と関東圏での訴訟の現状について報告。

 群馬訴訟は10月31日に結審となり、千葉訴訟も年明けの1月31日に結審することが決まった。来年の春から判決が出始めるが、村田さんは群馬訴訟について「負ける判決が出ることはないという感触を持っている」と語られました。

 そのあと各訴訟団から現状報告がありました。千葉の支援団体から「原告本人尋問の前に現地調査を要求した。裁判官が現地の状況を知らないと、原告の言うことを理解してもらえない」との発言があり、原告のほとんどが区域外避難者である関西では現地調査を提起していないが、もし現地調査をするとしたら“どういうところを見せるべきか”が問題になりました。

 生業訴訟では現地調査を2回実施したが、そのうちの1回は福島県中通りだった。何を見せるかを議論して、隣り合う日常と非日常の落差を見てもらおうということになり、保育園と果樹園に決めたという話が紹介され、一同納得。

 原告団の現状については、「原告が裁判に出てこないだけでなく、意見交換の場も設定できない」(東京)、「原告は判決後のことまで考える余裕がないのが実情」(かながわ)、「陳述するのは避難者だけ。福島地裁なのに現地の人は少ない」(子ども脱被ばく)など厳しい実態も出されました。

 一方、支援する会との二人三脚でいろいろなことができているとのかながわの報告もあり、原告の団結が難しいからこそ、それを支える支援団体の役割は大きいと感じました。

 それ以外に、国は空間線量については反論するが土壌汚染については何も反論しなかったという報告もあり、土壌汚染の調査の必要性が確認されました。

 最後に、(1)原告の団結を強化し、支援する会・サポーターを拡大しょう(2)争点の低線量被ばく問題を社会的に広げよう(3)先行する千葉、群馬、生業、京都訴訟の傍聴に参加し、公正判決署名を広げよう、という決議を採択し閉会しました。

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