トップ  避難者無償住宅問題  イベント情報  資料集  ブログ(外部リンク)
トップイベント情報

 3.11メモリアルキャンドルinむかいじま2021の企画第1弾「キャンドルナイト」
 
  
 

 東日本大震災から丸10年。
 月日がこんなに流れたとは感じられないほど、あの時の感覚と恐怖は鮮やかによみがえります。

 3
11日を迎えるたびに、子供たちと当時のことを話しながら記憶や感情を呼び起こしています。決して忘れてはいけないことだと思っているからです。また防災に対する意識を確認しあう大事な日でもあります。

 大地震、巨大津波で
15899人もの命が奪われ、行方不明者も数千人に上りました。福島第一原発事故による放射能汚染は美しいふくしまを奪ったのみならず、近隣や関東まで広域に広がり、そこに住む人々の人生を一変させました。

 放射能汚染による被曝のリスクは命、健康を脅かすものです。心配や不安から心も体も疲弊した日々が続きました。無用な被ばくから健康を守るため他県へ避難する決断を多くの方々がされました。こんなことが人生においてあるのだとは思ってもみませんでした。


 それでも、時間が経ち季節は巡り、時には立ち止まりながら、時には歩いたり走ったりしながら、ここまできたように思います。


 生きていれば、おのずから次の景色が見え、思いもよらないような出会いや、そのつながりから導かれ、気づかされることも多くありました。


 どれだけの方たちに出会い助けられてきただろうか

 どれだけの方々に「ありがとう」を伝えたことか
 京都の皆さん、応援してくれる支援の皆さんに暖かく迎かえ入れていただけたことには言葉に尽くせないほど感謝しています。
 避難者の皆さんや『笑顔つながろう会』で築きあげた信頼関係は揺るぎないものとなりました。

 現在、新型コロナウイルス感染症の大流行に見舞われています。国の経済優先の姿勢を見るにつけ原発事故当時思い出して、腹が立ったこともありました。命と健康が優先されるべきだからです。

  しかし長引く不況に『経済は命』を実感させられ複雑な思いにかられます。賛否両論ありますが、政府の呼びかけや方針に従い国民一人一人が意識を持ちマスクをしっかりつけている姿に政府の力って大きいなぁと改めて思いました。

 比べる事はできないかもしれませんが、早い時期から原発に対する安心安全神話が広がり、放射能汚染の実態と、国の考えに大きな差が出て、理不尽な思いをしたことも多くあります。
今なお福島第一原発事故は緊急事態宣言発令中なのですから

 原発事故被災者、特に区域外避難者に対する政府の対応に違和感を覚えます。なぜもっと放射能から人々を守る政策をしてくれなかったのか、なぜ区域外避難者には住宅の提供以外の支援がなかったのか

 今なお続く被ばくのリスク、心の苦しみ、生活の苦しさ、故郷を離れざる得なかった苦しみが、もうなかったことにされている!そんなふうに思われてならないのです。

 原発事故を経験した者として、この日本という国が、子どもからお年寄りまで健康で笑顔いっぱいの国になるためには、良い国になるように社会に興味を持ち学ぶ事は大事だと思うのです。
この10年間で、ちっぽけな私でも考えるようになりました。

 できることからでいいと思うのです。小さな事でもいいと思うのです。一人一人の幸せを考えることがこの国を良い方向へと導くと思います。


 10
年目にあたっての私の思いです。
 長くなりました。読んで頂きありがとうございました。

                              2021年3月11日

                              笑顔つながろう会代表
                              高木 久美子

  
   

  ページトップ

Copyright (C) 2017 うつくしま☆ふくしまin京都 All Rights Reserved. すべてのコンテンツの無断使用・転載を禁じます。